登山テント泊を始めるために道具を1から揃る

2020/12/18

登山のテント泊に必要な装備一式
最初の1本として選んだ道具とその理由について思い出しつつ書きます。登山はあまり初心者の方が書いているブログが無いので、吟味するのにかなり疲れました。

必要なものと重視した点

  • 山岳テント
  • スリーピングパッド
  • シュラフ(寝袋)
  • 大きいザック

最悪、登山に飽きちゃって使わなくなったとしても災害時に使える道具ばかりなので、長く使えそうなしっかりした有名メーカーの製品を選びました。とはいえ、軽さや便利さを求めていくと、近郊の低山しか登ったことがない僕には超オーバースペックな道具が揃ってしまうので、安物ではないけど、めちゃくちゃ高くもないという点を重視しました。

山岳テント

調べてみると奥深い山岳テント

調べてみてわかったのは、オートキャンプなどの平地で使うテントと、登山で使う山岳テントは全然違うということ。山岳テントは風にも強い分、平地用テントと比べると通気性が無いけど軽い。平地用テントは通気性があるので山岳テントとして使うと寒いなど。とりあえず登山用には山岳テントを買っとけば良さそうだとわかりました。調べる前はMSR格好良い!と漠然と思っていたんですが、どうもデザインだけで選ぶと痛い目をみそうな予感。

いきなり結論

最初に結論を書くとアライ エアライズ1のオレンジ色を購入しました。調べれば調べるだけあらゆる要素について選択肢が出てくるので、テント選びが一番悩みました。

候補にあったテント

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以下、調べたことを色々書きます。

組み立て方の違い

ULなワンポールテントなんかは、スタンダードではないので最初から除外。普通に2本のポールで設営するタイプで調べても意外と立てやすい立てにくいという意見がある事に気が付きました。とにかく無意味に手こずるのは避けたかったので、簡単で堅牢なものを選ぶことにしました。

テントの入り口の方向

テントの入り口がテントの短辺側か長辺側についているかで使い勝手が変わってきます。一般的には長辺側に入り口がある方が入り口が広くて出入りしやすいようですが、使用シーンによってはそれが不利になることもあるみたいです。

山岳テントの入り口の方向
上図のように2人で寝ている際、長辺側だと人を跨がないと出られません。短辺タイプだと人を跨がずに出ることができるからです。しかし2人で使用することは無さそうので関係なさそうです。

山岳テントの入り口の方向

もう一点、上図のように崖にテントを張った際、長辺側に入り口があると出入りする度に死の危険があるという記事を見つけました。確かにこれは危ない…。とはいえこの様な危険地帯でテントを張る予定はないので気にしなくても良さそう。

どっちにしようかと考えた結果、長辺側の方がゆったり使えるので良いかなと思っていたのですが、使用シーンを考えると正直どっちでも大きな影響はなさそうです。ただ山岳テントの定番商品であるモンベルのステラリッジやアライのエアライズシリーズは短辺側で作られており、短辺側の方がスタンダードな印象を受けたのと、なんかガチっぽくて格好いいから短辺側にすることにしました。

最初の一張はスタンダードなタイプにすることで、今後自分が求める物の具体的なイメージができると思ったためです。あと短辺側の方が狭いですが軽いモデルが多いように思いました。

テントのサイズ

話が前後しますが、入り口が短辺側と長編側を決定する前で右往左往していた時、アライ トレックライズ0(長辺側)の究極の1人用!という謳い文句に心奪われて、購入まであとワンクリックのところまで進んでいました。

しかしトレックライズ0とワンサイズ大きいトレックライズ1を比べると、数百グラムしか変わらないのに快適さが段違いなので、1つ大きめを買うべきという主旨の意見がネット上でチラホラ見受けられました。しかし登山をする上で軽さは正義なので、数百グラムは結構大きいように思えます。とはいえホテルでも寝付きが悪い人なので、できるだけ快適な方がいいのか?とぐるぐる堂々巡り。

結果、テントは1人でしか使わないしザックが置ければ良いということで、最終的には1人用にしました。結局シュラフに入って寝るので、広さはそんなに必要ないということと、狭い方が格好いいからです。

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テントのメーカー

テントはMSRが格好良いからMSRにしよう!これは山岳テントについて調べる前に思っていた事です。しかし調べてみるとテントのモデルだけではなく、メーカーを選ぶのも重要な要素であるとわかりました。それは日本の企業か海外の企業かどうかです。

国によって山岳地帯の気候は違うため、日本の山岳地帯で使用するのならば日本のメーカーの方が良いというネット上の意見を発見しました。海外製はデザイン性が優れているものの、日本の気候に合っていないというのです。この意見は読んでいて「確かに」と素直に思いました。なので今回は日本のメーカーから選びます。ここまで来るともうアライかモンベルに絞られます。

テントの色

モンベルのステラリッジは黄色いので虫がめちゃくちゃ寄ってくるとのことで却下しました。

使うまでの準備

エアライズ1
ポールってこんなにたわませていいの!?とおっかなビックリしながら部屋の中に立ててみました。

エアライズ1の内側
中から。ヘッドライトにモンベルのクラッシャブル ランタンシェードを吊るしています。

エアライズ1にシームコートを塗る
エアライズ1は使用前にシームコートとやらを自分で塗らないといけないので、ひっくり返して塗りました。

エアライズ1にシームコートを塗る
シームコートを塗った状態。説明書だと塗る場所が少し分かりづらかったですが、多分あっているでしょう。


スリーピングパッド

スリーピングパッドは以下のカテゴリが3種類あることがわかりました。

【タイプ1】エアーマット

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空気を入れて膨らませるので軽くてコンパクト。穴が空くと当然空気が抜けて寒い。フカフカするので好みが分かれるらしい。

話は変わりますが、ニューヨークに住んでいるアメリカ人の友人宅に泊めてもらった際に、彼が実家から持ってきたというエアーベッドを貸してもらいました。そのエアーベッドには専用の空気入れが必要で、彼はそれを持ってくるのを忘れていました。明日取りに行ってくるという彼を信じ、ただのペラペラなモノの上で寝ました。数日間泊めてもらいましたが、彼が空気入れを持ってくることはなかったので、僕はやはりただのペラペラなモノの上で寝る羽目になりました。

話が逸れ過ぎました。しかしこんな思いは山中でしたくありません。いえ、街でもしたくないですね。

【タイプ2】インフレータブルマット

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内側にオープンセルフォームが入っていて、バルブを開けると空気が勝手に入るタイプ。エアーマットより重くてかさばる。

【タイプ3】クローズセルマット

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硬いスポンジみたいな素材のマットで空気を入れる必要がありません。故に空気が抜けたりして壊れる心配がありません。でも3タイプの中で一番かさばる。よくザックの横とかにつけてる人を見かける銀色のあれ。

R値という数値がスリーピングマットの暖かさ(遮熱性)で、R値が高いものほど地面からの冷気から守ってくれるそうです。大学の夏休みに、スリーピングマット無しのペラペラの寝袋だけで真夏に原付で旅をした時に、嫌というほど背中の寒さは感じていたので、その重要さは身にしみて分かっています。 確かにあの寒さを山で味わうとなると生命の危機を感じると思います。

暖かくて軽くてかさばらない物になればなるほど高額になります。コンパクトさと値段の丁度いい、インフレータブルマットのNEMO ORAに決めて、買い物かごに入れて購入する直前まで進んだタイミングで、以下の記事を発見。

内容としては初心者だからこそ壊れないクローズセルでしょう!というまとめでした。今までスリーピングマットについて調べたことを思い返してみると、インフレータブルマットであってもAmazonなどのレビューに、空気漏れの報告があったりしたので記事の内容に妙に納得してやっぱりクローズセルにすることにしました。

またネットの書き込みを読んでいると、クローズセルの代名詞的な製品であるサーマレストのZライトソルを皆さん1個は持っている印象で、とてもスタンダードなスタイルに思えたから。ザックの中に収納できた方が良いに越したことは無いですが、今のレベルでスリーピングマットを外付けしていることで危険が増すようなところに行けるわけでもないのでまあ良いかと。

登山を始める数年前、「会社で寝たい!」と思って良くわかっていないまま買ったTHERMAREST リッジレスト クラシック(巻くタイプ)を持っていましたが、アルミ感ないし畳みたかったので、Zライトソルを登山用として新規購入しました。

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シュラフ(寝袋)

参考記事

注意しなければいけないのは、レビューを書いているブログは登山している人とキャンプしている人で分かれているということ。最初に書いている人がどういう用途で買ったのかを読み飛ばして行った結果、またしても何を買うべきかわからない状態に。

モンベルとNANGAで悩む

モンベルの定番商品であるダウンハガーは伸びる生地で作られており、寝やすいとのことでモンベルショップで実際にシュラフの中に入れて貰らいました。確かに伸びてる感じはありますが、個人的には驚くほどではなかったです。

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一方NANGAのオーロラシリーズはモンベルのように伸びはしないものの、中のダウンが防水加工でシュラフカバーが必要ないとのことで荷物が1個減ります。というかシュラフカバーってなんだよと思って更に調べてみると、寝ている間に結露でシュラフが濡れてしまうので、それを防ぐためにシュラフカバーが必要なのそうです。

NANGAは好日山荘でシュラフの中に入れてもらいました。店内がそんなに広くなかったので、普通に他のお客さんがいる空間で寝ました。店員さんは準備だけして、そそくさとどこかに行ってしまい、僕は一人床に残されました。他のお客さんからの「この人なんで寝てるん?」という視線が恥ずかしかったです。モンベルは伸びるがNANGAは伸びない、と思っていたので窮屈かと思いましたが、全然そんなことはなくゆとりのある大きさで問題ありませんでした。これは個人の体格で感じ方が大きく変わりそうです。

その結果、シュラフカバーをつけるのが面倒くさいので、扱いが楽そうなNANGAのオーロラライト450DXを購入しました。あとNANGAは日の丸が付いているので、勝手に日本代表っぽくて格好いい。しかしこのNANGA、コラボアイテムが多く、コラボ先によって色も機能も違うので更に迷いました。コラボではない純正のモデルにしました。
シュラフも暖かさ具合がありましたが、暑い時は掛け布団のようにして使えばいいとのことで450にしました。もし真夏もテント泊するならもう少し薄いタイプは追加で買った方が良さそうです。

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スリーピングマットとシュラフを入手したことでテンションが上ってしまい、ベランダで寝てみたところ、めちゃくちゃ暑くてすぐに起きました。室内で寝る感じで着込んだのが原因で、汗だくになっちゃいました。

大きいザック

テント、スリーピングパッド、シュラフが荷物として増えるので、今持っているザックに入るのでしょうか。使っているのは去年購入したDeuter FUTURA 30L。このテント泊でザックを検討する段階に入るまでずっと35Lだと思って使ってました。
季節や装備によるので一概には言えませんが、ネットで調べる感じだと大体50-60Lくらいあれば大丈夫そうな感じ。モンベルへシュラフを見に行った際に店員さんに30Lって小さいですか?と質問すると、やっぱり60Lくらいあった方がいいとのこと(秋〜無雪期)。

zライトソル

zライトソル
zライトソル
一応、手持ちのザックにZライト ソルを取り付けてみた図。もうなんかビジュアルからして違いますよね。雨蓋につけたら1番それっぽくなりましたが、きつく縛ると雨蓋がつられてクシャッと絞られてしまいます。やはり大きいザックも必要そうです。

候補

  • karrimor Cougar 55-75
  • GREGORY バルトロ 65
  • Deuter エアコンタクト 65+10
  • MILLET SAAS FEE 60+20

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仕事終わりにロッジへ。片っ端から背負ってみました。小型ザックと違い、腰に当たる部分のクッションが大きくて背負った瞬間はどれも違和感がありましたが、違和感は10秒くらいでなくなりました。やはり重いものを運ぶザックは腰で支えるのが重要だそうです。

  • karrimor Cougar 55-75:ザック自体が重くて背中が硬い感じ。
  • GREGORY バルトロ 65:重心が変な感じ。
  • Deuter エアコンタクト 65+10:しっくり来るが腰に違和感。
  • MILLET SAAS FEE 60+20:背中がまっすぐになる感じ。

店員さんいわく、今はみんなネットで調べてから店頭に見に来るので、感覚ではなくて先入観を優先してしまって購入を失敗する事が多いそうです。なので何にも調べずに店に足を運んで、実際に背負ってみて直感で選ぶのがいいそう。僕の場合はもう調べてしまっているので無理でしたが、できるだけ直感に従って一番しっくりきたDeuter エアコンタクト65+10にしました。

GREGORY バルトロはネットで絶賛されているのを何件も見かけたので本命だったのですが、売りである可動式ショルダーハーネスはすでに他のメーカーのザックでも採用されていました。またこのラインナップではバルトロのみ下部が小さく上部が大きい形状のためフラつきやすいとのことでした。KarrimorとMILLETはデザインが好きなんですが、背負ってみるとどのモデルもしっくりこなくて悲しい。なんにせよ背負ってみないことにはわからないですね。

Deuter エアコンタクト 65+10は僕の背中に1番食いついてブレませんでした。Deuter良いと思うんですけど、使っている人はあんまり見かけないですね。それとZライト ソルの取り付け方法で紐の長さが足りず、どうすれば良いのか迷っていて試しにザックの中に入れたら収納できてしまいました(デカッ!)。とはいえ、ちょっと使い辛そうだったのでもうちょっと頭を捻り、横についてるコンプレッションベルトがサイドポケットの中を通っていたを、外側を通るようにしたら横側にZライト ソルを取り付けられました(記事冒頭の写真)。

まとめ

めちゃくちゃ長くなりましたが、これで一通りテント泊に必要なギアは揃いました。ネットで調べると堂々巡りになってしまうので、何をしたいのかという事だけ決めて、お気に入りのアウトドアショップで店員さんに聞くのが一番良いと思います。時は金なり。

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